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zoom RSS 銀行を舞台としたドラマ「半沢直樹」は面白い

<<   作成日時 : 2014/03/15 10:28   >>

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以下、半年ほど前に書いたものですが、アップロードしていなかったので、ここでアップしておきます。


「半沢直樹」全10話を録画で見終わりました。通常は録画してまでは、ドラマは見ないのですが、堺雅人のファンでもあり、また珍しく息子が録画を提供してくれたこともありまして、第1話から引き込まれて続けて見てしまいました。ドラマの内容と筋書きはビデオなどでご確認頂くとして、ここでは私の所見だけを記しておきたいと思います。なお、原作の小説は未読です。

さて、大銀行の内部事情、稟議制度、役職階層など舞台設定は、作者がもと銀行勤務であっただけあって正確です。ただ、やや不自然なくらいに連続的に勃発するイベント場面主体のストーリー展開は、おもしろさを追求するフィクションとしてはやむを得ないところでしょうか。人事権が異常に強力な銀行とその行員の行動原理の背景などは、勤務経験なしには理解が難しいかも知れません。

本来、銀行業務で一番面白いのは融資判断なのですが、それはドラマでは十分には描けないと思いますし、また少し地味になるため、業務イベントの意外感のある解決場面の連続の方が、見る側には痛快でしょう。半沢直樹の実行する個別融資も、具体的にはストーリー展開と密接に関係する小口融資(30百万円と15百万円の2件)が描かれているだけとなっています。

半沢直樹は、いわゆる出来る銀行員であり、融資判断も的確で、かつ業績を伸長させる実力を具備した行員です。こうした人物は、或る程度の地位までは順調かつスピーディに階段を上がりますが、実力を有するが故に上司や周囲に警戒され易く、したがって役員など経営上位層の地位に就くのは概して困難です。人間には自己防衛本能がありますので、上司の能力以上の能力を有する部下というのは上司自身の地位を脅かすかも知れない一面を持ちますから、最後は疎外される可能性が高くなります。

半沢のような突出した能力の持ち主は、出来上がった大組織ではなくて伸び盛りの中小企業に入るか、もしくは自分で企業を経営するのが本来は妥当生が高いものと思います。もし仮に大組織でこうした突出した人物が最高職位に就任できるようであれば、その大組織の人事制度は大したものであり、組織自体が成長を持続できます。

それにしても、銀行に勤務した経験のない評論家たちが、見当外れの「半沢直樹」評論をブログやコラムなどで書いているのが散見されるのは概して滑稽です。ドラマ「半沢直樹」は、銀行の地味な日常の営業活動を除外してイベントのみに焦点を当てたストーリー展開を重ねているという手法を別とすれば、人物描写や業務実態描写は優秀だと思いますし、私個人としては、半沢直樹は欲しいタイプの部下でもあり、また結構人情家であるところに好感が持てる人物だとも言い得ます。

ただ、第10話での大和田常務との攻防の結末(土下座の強要)は、頭取の言う通り「やりすぎ」であり、そうした徹底した懲罰実行意思の強さが半沢次長をしてセントラル証券への出向を頭取に決断させた理由であると思います。それと同時に、おそらくは半沢を投入せざるを得ない事情がセントラル証券には存在していて、それが頭取には見えているのでしょうから、半沢の出向は、追放的な人事ではなく、むしろ幾分かの懲罰の意味合いと、本人の成長目的との両面を兼ね備え、かつまたセントラル証券の問題打開をも展望した一石二鳥的政策人事であるものと思います。今後のドラマ制作に期待したいところです。

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