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zoom RSS 「自分で考える部下」も良し悪し

<<   作成日時 : 2012/12/29 16:28   >>

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自分で考えて業務を遂行する部下というのは、いわゆる任せて安心の出来る部下ということになりますが、そうした人材は稀にしか存在しません。比率的には部下全体の2割以下でしょうか。

そうした意味合いから、少しでもそうした出来る部下を育成し、増加させるための方法論が必要になって来るわけで、下記に抜粋引用したものは、日経ビジネスオンラインに掲載されていたものです(※1)。

その要点としては、指示された業務の持つ意味や理由を理解して取り組む部下と、業務の意味を考えずに指示通りそのまま実行する部下とがあることを上司がまず理解し、次に業務の意味や目的・必要性などを部下に理解させる方向で指導・育成を図るというものです。

ウチの次長以下、私の部下は、少なくともこうした「業務理解型」の人間は皆無です。全員が「業務指示そのまま型」であり、ウチの主任に至っては、報告書にしても自分の意見や解決に至る方策は全く書いて来ません。彼が提出して来る報告書というのは、「こういうことがありました」という発生事実報告ばかりで、それをどのような方法で解決するのかは判断する能力がないのです。

また、ウチの次長にしても、その主任の報告書に補足を少しばかり鉛筆で加筆する程度であり、私がその報告書の結論内容を彼に尋ねてみますと、「報告書に書いてある通りです」と言って逃げてしまいます。報告書には解決方法の結論的なものは書かれていないのですから、要するに彼もまた報告案件の解決策が追求判断できないまま、かつ理解できないままの状態で私の方に回付して来ているだけなのです。

「よく分からないが、事実を報告しておけば、部長なり社長から具体的な対応指示があるだろう」という思考停止の勤務姿勢であることは明白です。

そうなる原因は次のように3つあるように思います。

@そもそも勤労意欲が乏しい。
A能力的に理解力が乏しい。
B社長がダブルスタンダードである。

ウチの次長と主任について言えば、これまでに幾多の事例を挙げて説明して来ています通り、@とAは明白です。ですから、彼らの場合は上司の指導方法の検討以前の問題であり、上昇志向ゼロで、改善意欲なし、現状の改変は一切拒否、効率化意欲皆無で手間がかかっても現状維持を選好しますし、通り一辺の仕事で早帰りのマイホームパパでなおかつ勉強嫌いですから、上司が教育しても伸びません。こうした職員は最近どうも増加傾向にあります。

あまりギラギラした上昇志向の持ち主も、中小企業では管理職ポストが少ないが故に、処遇に困るという話は以前書きましたが、それにしても、上昇志向ゼロという職員にもまた同様に困ったものです。管理職には出来ませんから、年を取っても一般職ということにせざるを得ないことになります。

また、自分で考える部下という存在も、上司としては一見便利ではありますが、同時にリスクもあります。業務背景や理由の理解があるが故に、自己流に業務改変をしてしまう可能性がありますし、また悪意があれば抜け道を利用して不正を働いたり、あるいは自分の権限をひそかに強化してしまうような可能性もあります。その場合には、重宝な出来る部下も、上司を脅かす存在となります。その点は、「業務指示そのまま型」の部下の方が、上司としては半分不本意ながらも安心は安心です。

結局、よくよく考えますと、以前述べましたように、組織として出来る社員2割、普通の社員6割、出来ない社員2割という一般法則の様な自然な比率ルールでもって組織維持は十分であり、出来る社員が余り多いのも問題となりますから、余計な精鋭化はしなくて良いとも思ってしまいます。当総務部も、当面は枯れ木も山の賑わい状態での運営やむなしということでしょう。

最後に、Bの社長のダブルスタンダードは大きな問題です。今回の引用文でもそれは、「良くないのは、上司の指示にWhyのレベルにおける一貫性がなく、方針がコロコロと変わる場合です」として指摘されています。

ウチの社長の一番分かり易いダブルスタンダード事例は、美人と不美人とで条件内容が大きく変更されるということです。たとえば職員の採用場面では、美人の履歴書は最初から機嫌よくOKする様子が見え、給与面も奮発してはどうかとまで指示があるケースがあるかと思えば、逆に不美人の履歴書は難色ありありで私が長所を相当並べないとOKに持ち込むのが困難です。

また、社長の機嫌の良い日は高額稟議も通過し易く、不機嫌な日は少額稟議でも細かく揚げ足取りがされて前に進みません。男性でここまでその日のご機嫌に左右される人物というのは稀有だと思いますが、オーナーなので周囲の誰も注意を促すことが出来ずに今日に至っています。

こうした判断ルールの一定しない気分屋のオーナー社長が最終決裁権を握っていますと、せっかくの結論が覆されることもしばしばあり、また下手に部下が意見を差し挟むと激怒されてしまうため、自分の意見を言う部下はいなくなってしまいます。自分の意見を言わないで上司の判断を待つ方が無難だとなれば、ウチの次長や主任のようなタイプばかりが養成されてしまう結果となります。

それもまたそれぞれの企業の有する体質というものなので、社員教育というものも、現場実態に応じて上司が工夫して編み出す以外にはないのでしょう。


[以下、抜粋して引用]
◆(※1)「言われたことばかりではなく、自分で考えろ!」と言う上司がダメな理由/日経ビジネスオンラインより
考える部下が「育つ」環境を整える「Why型指導法」
2012年12月26日(水) 細谷 功

「少しは自分の頭で考えろ!」
「言われたことだけじゃなくて、考えて仕事しろ!」

おそらくマネジャーの皆さんなら、こんな言葉を一度や二度は(いやもっともっと)部下に投げかけたことがあることでしょう。では、どうすれば自分の頭で考えるという概念を、うまく部下に伝えることができるでしょうか。そのためにまず必要なことは、「思考停止」の状態と「頭を使っている」状態との違いを、具体的に示していく必要があります。

「目的」と「原因」を意識させる
「何も考えていない」仕事のやり方とは、具体的にはどんなものでしょうか。おそらく皆さんが冒頭のような言葉を部下に投げたくなるのは、以下のような場面ではないでしょうか?

・お客様や社内の他部門から頼まれた仕事を、十分に解釈せずに「そのまま」実行してしまったとき
・「例えばこんな風にやったら」というアドバイスの「例えば」を、「そのまま」何の工夫もなく実行したとき
・1つのことを依頼したら当然それに続く「次の手」も打っているかと思っていたら、依頼したことだけを「そのまま」やって終わったとき

つまり「考えていない」とは、指示されたこと、見せられたことをただそのまま実行に移すだけで、誰も直接は口にしたり表現したりしていない「その先」を見ていないことを意味します。

従って、その逆の「考えて仕事をする」とは、指示されたこと見せられたことの「先」や「背景」(=依頼や指示の理由、業務の意味)に思いをめぐらせるということです。

What型とWhy型では考え方が全く違う
What(情報/事実/知識そのもの)とWhy(考えること)という、仕事をする上で必要な知的な2つの側面が全く異なる側面を持っていて、それを意識するのとしないのとでは大きな差がつきます。

「What型育成」と「Why型育成」の違いについて、主な特徴をまとめたものが次の表です。
画像

まず基本的な姿勢として、知識や経験というのは、「教える」ことができますが、考えることというのは純粋に自主的な活動であるため、「自ら考える姿勢を待つしかない」という違いがあります。知識の話であれば同じ話を100回すれば誰でも自然に頭に入りますが、「考えろ」と100回言い続けても相手は考えるようにはならないということです。

指導者である上司の主な行動は、知識や経験を教えるWhat型育成においてはいわば「詰め込む」ことが中心になりますが、考えることを教えるWhy型育成においては相手の自主的な思考を「引き出す」ことが中心になります。つまり方向性が180度違います。したがって、上司は「話し上手」と「聞き上手」の両方の姿勢をうまく使い分ける必要があります。

What型育成では、知識を伝達することになりますが、時にはあえて「高圧的な態度」が必要となります。いわゆる体育会型の上下関係では、後輩などに一種の「思考停止」を要求することがしばしば見られます。これは組織で必要な一定の行動様式をごく短期間で身に付けさせるためとも解釈できます。一方、Why型育成では相手に思考する心の余裕を与え、自主的な発言を促すために、「友達のように」接することも必要になるでしょう。

部下が自らWhy?と思考し始めるのに必要なきっかけは、前述の通り「なぜなのか?」という質問です。知識の量がものを言う世界「知識の世界」では、恥ずべきこととされます。つまり質問すると「物を知らないだけだ」「もっと調べなさい」と言われて終わりますが、思考により新しいやり方や未知の領域を探索する「思考の世界」では全てが質問や疑問から始まります。恥ずべきことではなく、誇るべきことと位置づけられます。だからこそ、上司には部下による質問に対して上手に対応することが求められます。

また、Why型育成による相手の思考力を高める訓練は、双方向で行う性質を持っているため、「教える側も教わる側と同じように学ぶことができる」という特徴があります。つまり、上司自らも部下を教育する場を「学ぶ時間」として有意義に使うことができるわけです。これに対して知識を伝達するWhat型育成では、単に自分のノウハウを伝えるだけですから、純粋に相手のために時間を割くという性質が強く、徒労感を得ることがあるかもしれません。

さらに、知識の世界というのは「正解が1つ」ですが、思考の世界は「答えは答える人の数だけある」のも特徴です。

最後に注意事項です。知識の習得度合いは、ある程度誰でも学習時間に比例して直線的に上がる傾向がありますが、思考力の伸び方は個人の意欲によるばらつきが大きく、「相手の自主性を我慢して待つ」だけでは実を結ばないという事態も考えられます。その場合には割り切って「What型の指示」、つまり目的や背景、次にすべきことなど、行動内容を事細かく指示することが必要になるかもしれません。

「Why型の部下」が「育つ」ために
ここまで述べてきたように、自ら思考しながら行動する「Why型の部下」を育成するには、「育てる」のではなく「育つ」ための環境を作ることが重要です。そのために注意すべきことを、これもWhat型とWhy型との比較で解説したいと思います。

■What型の指示とWhy型の指示を使い分ける

普段なにげなくマネジャーの皆さんが部下に出している指示や依頼には、What型とWhy型が混ざっています。What型の指示とは、比較的内容が具体的かつ明確です。逆にWhy型の指示とは「大きな方向性」(つまりWhy)だけ示して、その「実現手段」(つまりWhat)は部下の自主的なアイデアに任せるというものです。

これは部下が持つ特性に応じて使い分ける必要があります。Why?思考ができていない「What型の部下」にWhy型の指示を出すと、しばしば「具体的にはどうすればよいでしょうか?」と質問を返してきます。マネジャーの皆さんにとっては、ここがまさに「我慢のしどころ」です。ここまで述べてきたようなWhyとWhatの違いについて部下としっかり共有した上で、いま部下が持っている知識と経験だけでWhatを考え出してもらうことが重要です。これによってWhy とWhatを結びつけるトレーニングができるようになってきます。

■まずは自分自身が「哲学」を持つ

ひるがえって、ここで「優秀な部下」とはどんな存在なのかを考えてみましょう。本稿では「上司やお客様の言うことを察して」能動的に動く、つまり本稿の目標とする「自ら考える」人を優秀な部下と定義して論じていますが、これは逆に上司の能力を映し出す鏡のような存在でもあります。つまり、その部下がその優秀さを発揮できるかどうか、あるいは潜在力を持った部下がWhy型部下へと育つことができるかどうかは、ひとえに上司の能力にかかっているわけです。

良くないのは、上司の指示にWhyのレベルにおける一貫性がなく、方針がコロコロと変わる場合です。端から見ていて指示がコロコロと変わるように見える上司がいると思いますが、コロコロ変わるというのはWhyのレベルとWhatのレベルの両方で起きています。例えば、「お客様にとって(小手先でなく)最終的に役に立つことを重視する」という一貫した判断基準(Why)を持っている上司からの指示は、たとえ表面上の指示内容がコロコロと変わったとしても、優秀な部下にとっては戸惑うものではありません。またWhat型部下にとっても、上司の指示内容からWhyとWhatの違いを学ぶことができるため、次第にWhy型の思考法を身につけていくことでしょう。

つまり上司自身が仕事に対して「こうあるべき」という哲学を明確に持っている場合、部下はWhy型の行動スタイルを学ぶ可能性が高いということです。逆に「役員など上の立場にある人の顔色ばかり見ている」とか「感情の起伏が激しくそれが仕事の方針まで左右してしまう」傾向を持つ上司の下では、指示の真意(Why)を読むことが難しい、あるいは真意がそもそもないので不可能です。

なので、結局仕事を頼まれた部下は「言われたことをそのままやったほうが無難だ」という心境になり、思考停止への道を歩むことになります。「考える部下は自分で育つもの」とは言っても、こうした点を考えていくと、上司の責任は重大だと言えるでしょう。
[以上 引用]

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